フェリーさんふらわあで行く! 女子ライダーにも嬉しい淡路島ツーリング[九州⇒関西]
掲載日/2023年6月23日
取材協力/フェリーさんふらわあ
取材、撮影/伊井覚 
構成/バイクブロス・マガジンズ
ツーリングはずっと陸路も楽しいですが、フェリーを使うことでもっと行動範囲を延ばすことができます。夜のうちに眠りながら移動することができて疲労も軽減、さらに「旅感」もアップ。今回は、関西で放送しているオートバイ情報番組Likeawindに出演中のバイク女子 たはらかすみが、フェリーを使った淡路島ツーリングを提案してくれます!

フェリーさんふらわあには大阪⇄別府航路、神戸⇄大分航路、大阪⇄志布志航路の3航路があり、関西と九州を結ぶ海上の移動手段として、ツーリングライダーにも人気があるんです。関西から九州へ行くツーリングはもちろんですが、九州から関西方面にツーリングという用途にも便利なんですよ。

関西でのツーリングスポットと言えば、琵琶湖や紀伊半島も魅力的なのですが、やっぱり淡路島がオススメです。実はここ10年ほどの間に淡路島がすっかり観光地に変化しているのをご存知でしょうか? 特産品の玉ねぎを使って様々なグルメメニューを開発したり、オシャレなカフェがオープンしたり。日本の神話である古事記の冒頭にも「国生みの島」として登場する淡路島はジオスポットもたくさんあり、大阪や神戸といった都心部から近く、温暖な気候は海水浴やリゾートとしても最適だったんですね。今回は関西在住のモデルたはらかすみさんが、大分→神戸航路のフェリーさんふらわあを使った淡路島ツーリングを案内しちゃいます。

これが上手な時間の使い方
元気いっぱいでツーリングをスタート!

大分から神戸に向かうフェリーさんふらわあ ごーるど(ぱーる)は、大分市生石にある西大分港フェリーターミナルから毎日19時過ぎに出航します。バイクを積載する場合は通常出航時間の60分前、繁忙期は90分前に港に到着するようにしましょう。波の穏やかな瀬戸内海を航行するため揺れも少なく、ゆっくりと体を休めることができます。また、船内には展望デッキ、展望浴場、シャワー室、サロン、ゲームコーナー、キッズルーム、レストラン、売店、自動販売機など、様々な設備があり、まるでホテル並みの快適さ。

フェリーさんふらわあ神戸港に到着するのは翌朝の7時前後。しっかり熟睡できるので、元気いっぱいで関西ツーリングに出発することができますよ!

たはらさんのマシンはKAWASAKIのZX-25R。250ccのバイクで九州から神戸まで高速道路の長時間運転はちょっと疲れちゃいますが、フェリーを使うと元気なまま目的地の近くにワープできちゃうので安全かつ存分にツーリングを堪能できますね。

それでは、淡路島ツーリングへ、レッツゴー!

弾丸フェリー®往復がちょうどいい
一周約200kmの淡路島

フェリーさんふらわあ神戸港は兵庫県神戸市の六甲アイランドにあるので、淡路島に渡るにはそこから40分ほど高速道路を走ります。山とビルと海が同居した美しい神戸の港町を眺めながら走っていると、すぐに全長3,911m、世界で2番目に長い吊り橋、明石海峡大橋に突入。

後ろには神戸の街並み、前には淡路島の自然が見えて、足元は一面の青い海。風がちょっと強いですが、とても気持ち良い道です。

いくら気持ちが良くてもそのままずっと走っていくと淡路島を素通りして四国に上陸しちゃうので、淡路島ICで高速を降りて、まずはすぐ近くにあるジオスポット「絵島」へ。この島は淡路島日本遺産の一つとして認定されており、日本神話においてイザナギノミコトとイザナミノミコトが日本国を造った際に最初に作り出した島「オノコロ島」だと言われています。

古くから月見の名所としても知られており、平家物語や枕草子にも登場するロマンチックなスポットで、碑には西行法師の和歌が刻まれています。なお、島に向けて橋が架かっていますが、危険なため上陸は禁止されています。

ここからは明石海峡大橋や神戸の街並みが一望できるのも魅力ですね。

淡路島は一周約200km。のんびり観光しながら半日くらいで一周できてしまうので、朝に神戸港に着いたらその日の夕方発のフェリーで大分に帰る「弾丸フェリー®」がお手軽です。もちろんもっとゆっくり淡路島を堪能したければ1泊しても飽きませんし、行きはフェリーで帰りは自走、なんていうプランも自由自在! 長いお休みが取れたら淡路島のあと四国に渡って、讃岐うどんからの四国カルスト、なんていうのも楽しそうですね。

絵島から国道28号を南へ10分ほど走ると、「道の駅 東浦ターミナルパーク」があります。ここでは何やら面白いグルメがあるようなので、ちょっと休憩していきましょう。

和風な建物にはカフェやお土産屋さんだけでなく、レンタカー会社や自転車屋さんなども入っています。

そして建物の前のテントでは玉ねぎが売っていました! そう、淡路島と言えば甘くて美味しい玉ねぎが有名ですよね。たはらさんも玉ねぎグルメをとっても楽しみにして来たのだそう……。でもここでいただけるのは玉ねぎではないんです。

なんと「イカの姿焼き」(1,250円税込)です。以前は淡路島近海で採れたタコを丸ごと一匹姿焼きにしており、そのインパクトある見た目で有名になったのですが、3年ほど前からタコが不漁になってしまい、現在ではタコの代わりにイカを焼いて提供しているのだそう。

イカと聞くとなかなか噛みきれなくて苦労しそうですが、これはとっても柔らかくて、手でも簡単に千切れるくらい食べやすかったです。もちろん味もとっても美味! 朝ごはんにちょうどいいかも。

やま髙
住所:兵庫県淡路市浦657
TEL:0799-74-2707
営業時間:10:00〜17:00

道の駅 東浦ターミナルパークの駐車場の目の前には浦県民サンビーチが広がっています。風がとっても気持ちよくて……5月だというのに海水浴ができそうな暖かい日でした。

本気を出した玉ねぎ王国、淡路
インスタ映えなカフェもあるよ

そこから国道28号をさらに南へ20分走ると、次の目的地、「いづも庵」に到着。

こちらはたはらさんが以前にも取材で立ち寄り、とても気に入ってしまったお店なんだとか。果たして「玉ネギ麺」とは……⁉︎ 平日だというのにオープン時間が近づくと続々とお客さんが訪れ、駐車場で開店待ち。これは期待できますね。

これが噂の「玉ネギ麺」の正体「淡路まるごと玉ねぎつけ麺″華″」(900円税込)。

淡路島うどんは讃岐うどんのコシと大阪うどんのモチ感を併せ持っていて、食感はまさにツルシコ! そして麺つゆには玉ねぎが丸ごと一個贅沢に使われていて、まるで華が活けられているかのような見た目も楽しめるお料理です。

ナイフとフォークで玉ねぎを分解し、おうどんと一緒に口に運ぶと玉ねぎの甘みが口いっぱいに広がります。

麺乃匠いづも庵
住所:淡路市志筑3522-1
TEL:0799-62-6002
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜21:00(LO.20:00)
定休日:毎週木曜日

いづも庵から国道28号をさらに10分ほど南下すると、「淡路島オートバイ神社」がありますよ。




ここでは旅の安全を祈願して、ちょっと休憩していきましょう。ちなみにこちらの駐車場のすぐ脇にはもう一つ神社があって、その名も「安乎岩戸信龍神社」と言います。


とても小さいですが神秘的な神社で、龍が祀られていると言われています。

洞窟の奥から鳥居を振り返ると、入り口の形状がまるで淡路島の形に見えるんです。

オートバイ神社のすぐ斜め向かいには何やらオシャレなカフェが……! ちょうどスイーツが食べたかったので、迷わず入ってみることに。

ものすごい芋アピール。こちらは高級芋菓子しみず淡路島店。大学芋やパフェ、スイートポテト、プリンなどお芋を使った様々なスイーツを食べることができます。

たはらさんが選んだのは焼き芋ブリュレ(550円税込)。とっても甘くて濃密な焼き芋とバニラアイスにキャラメルシロップがかかっていて、口の中はまるでスイートパラダイス。

たはらさんご満悦。甘すぎるのはちょっと……という男性諸君、安心してください。コーヒーも売っていますよ。

なお、こちらのショップの庭には「AWAJIオブジェ」があって、お店を利用すると中に入ってインスタ映えな写真を撮ることができます。まるで海外のリゾートみたいな写真ですが、よくみると書いてある文字は「あわじ」。シュールで面白いスポットです。

高級芋菓子しみず 淡路島店
住所:兵庫県洲本市安乎町安浦40-6
TEL:0779-28-0039
営業時間:11:00〜18:00(LO.17:30)

引き続き国道28号を南下して、炬口漁港で県道76号へ。そのまま島の東端まで行くと「生石公園」があります。ちょっと食べ過ぎたので運動しましょう!

生石公園のある場所はかつて由良要塞と呼ばれ、日本陸軍の砲台が置かれていました。太平洋から和歌山湾を抜けて、京阪神地方へ侵入しようとする外敵に対する備えだったのですね。

駐車場から10分ほど歩くと、眺めの良い生石海峡展望台に出ます。ここからは友ヶ島と地ノ島、そして和歌山県を見ることができます。

そこからは再び県道76号で西へ。海岸のすぐ脇を海風を感じながら走るのは最高の一言です。

次の目的地はここ。「うずの丘 大鳴門橋記念館」です!

ここは世界三大潮流の一つである鳴門海峡が近いため、渦潮が感じられる工夫がありました。まるで大波に乗ってサーフィンしているかのように見える写真が撮れるスポットや……。



そしてやっぱり玉ねぎ推し!

玉ねぎが入ったUFOキャッチャーまで。

たはらさん、目がマジです。

一度は掴んだものの、バランスが悪かったのか重さに耐えられなかったのか、こぼしてしまった直後のこの表情。ガチです。そして火がついたのか「もう一回やらせてください!」とお財布を取り出し……。

見事ゲット! 満面の笑み。
200円でこんなに玉ねぎが買えたら、超お得ですね!

さて、ここではあわじ島バーガーをいただきます。お察しの通り、玉ねぎを使ったハンバーガーで、淡路島産の甘い玉ねぎをカツにしてそこにビーフやチキン、野菜などをトッピングしていただきます。

最もベーシックな「あわじ島オニオンビーフバーガー」(850円税込)がこちら。

こんな絶景の中でいただくことができます!  遠くに見えるのは大鳴門橋ですね。

あわじ島バーガー
淡路島オニオンキッチン うずの丘店
住所:兵庫県南あわじ市福良丙936-3 うずの丘 大鳴門記念館
TEL:0799-52-2888
営業時間:9:00〜16:00
定休日:火曜日

さて、そんなわけで淡路島の南端まで来たので、ここからは北上して神戸に帰ります。

実は右回りに一周してきたのにはちゃんと理由があるんです。このルートだと帰り道は島の西側を通るので、時間によっては綺麗な夕焼けが見られるかもしれませんよ。海沿いを走る県道31号は「淡路サンセットライン」と呼ばれていて、夕日の名所がいくつもあります。ですが、「弾丸フェリー®」で当日帰りの場合、夕日が沈むまで待っているとフェリーに間に合わないかもしれませんので、注意してくださいね。

サンセットラインで見られなくても、明石海峡大橋を渡りながら夕日が見られるチャンスもありますよ。

淡路島ツーリング、いかがでしたでしょうか? 淡路島にはこの他にも、今回紹介しきれなかった美味しいグルメやジオスポット、テーマパークなどがあります。まだ訪れたことのない方、久しぶりという方もぜひ遊びに来て見てください。

INFORMATION

株式会社フェリーさんふらわあ
住所/大阪市住之江区南港北2-1-10 ATCビル
電話/0120-56-3268